「おばあちゃんの秘密」

随分前に新潟ロケ、キャストオーディションの話を聞いていた。
大好きな先生が脚本を書いていたので、すっごーく気にはなっていたのだが、ロケ地が胎内(遠い)で断念していた。

脚本は小林弘利先生。

学生のときに毎月数冊刊行していた小説の文庫本、コバルト文庫で私が推した作家さんなのです。
いまコバルト文庫が50周年記念ということで、読んでいた当時の作家さんがクローズアップされていたり、藤本ひとみ復刻本が出ていたり、ファンとしては懐かしく嬉しい。
先生の話はコバルト文庫では聖クレアハイスクールのシリーズが、由季が一番好き。
その後、「ふしぎの海のナディア」の小説版を書いたり、映画では「L change the WorLd(デスノート)」とか「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」の脚本あたりが有名ですかね。「ウルトラマンシリーズ」もちょこちょこと脚本ありました。

学生のとき、編集部の奥付宛てにファンレターが送れるということをなにかで知って、それから文庫本を読むたびにファンレターを送り、先生からの返事を宝物として大事にしてます。

鉄道模型友達が学生時代を共にしたことがあるとかで、なぜか「にいがた映画塾」記念パーティに顔を出し、先生と対面したというのもいい思い出。
いやこの友達もすごくて、たぶんこの映画の今関監督とも同級生だったはず。

世界は思わぬところで繋がっている。

今回、映画上映を観に行こうと思いつつ、行きあぐねていたら、SNS友人の背中押しと、監督みずからのコメントと、だんなの押しもあって最終日観に行きました。監督挨拶つき。

胎内のきれいな風景と、少し馴染みのない県北の新潟弁と、見知った演劇友達の出演(新発田ガスの人でした)。笑
物語の軸はおばあちゃんの遺品整理。
主人公リリと幼馴染み男子と親友女子で、おばあちゃんの遺品の手紙を読みながら話が進む。
ところどころ気になる演出(昭和の若メイクとか、昏睡介護それでいいのか?とか)はあったんですが、大林宣彦監督っぽいファンタジーかな?と思いながら観る。

終演後の監督のお話の中で「手紙のやり取りが新鮮でしたという感想をもらいました」と話が出たとき、ああ私は昭和生まれなのだなと気づく。それが「あたり前」だったから新鮮とは感じなかった。

「あたり前」と思っていることで伝えきれていないことってたくさんあるかも。
私が知っているならあなたも知っているでしょ?という気持ちでは、ダメなんだ。
生活の習慣も、文学も映像作品も、情報伝達も、まったく知らない人に伝えるという考え方でいたほうがいい。
そしたら子ども相手にしても、取材記事にしても受け取り方が変わるかな。

そういえば、脚本の小林先生とも手紙のやり取りが思い出でした。なんだかシンクロ。