家族

ぱせりの両親は離婚をしています。
発端は親父の詐欺騒動からで、弟2人の署名で離婚届を出してます。自分の実家に帰ったヒメ(母)は、自分の母と兄の介護を続け、介護疲れで倒れた頃、兄が急死、追うように母が亡くなり、1年で2回の家族葬をしました。ヒメが落ち着いた頃、親父を1人にできないと一緒にいた末の弟ですが、実家の火事で亡くなりました。借金あって自己破産を検討していた親父は、火災保険の給付で難を逃れました。でも更地にした実家が売れないので、大工だった親父は家を建て、新居もうすぐ間近というところで脳梗塞に倒れ、1年間病院施設をまわり、いまは実家にて独居です。ヒメも自分の実家で独居です。ネタ満載のぱせり家。

正直、親がばらばらだと手間かかって面倒くさいです。訪ねるのも面倒なら、面倒な性格の2人なのでつきあうのも苦労。でも親なんですよね、血縁なんですよね。はー。

右半身麻痺の車椅子の親父ですが、好きではないので会いたくないので、生活のいろんなことはサービスを利用しています。運良く食事も排泄も自分でできるのでした。脳梗塞すると癖になるというので、まだまだ元気なうちに新居?生活を満喫してほしいです。

さて、その親父に、用事があって会ってきました。彼の携帯電話の短縮設定は3つで、以前は私の名前も入っていたのだけど、今はケアマネさんと施設とヘルパーさんにつながるようになっています。そしたら電話のかけ方を忘れて、私に電話するのが難しくなったようです。私としては、してやったり!なんですがね。
「じゃあ固定電話にする?電話帳あるなら、電話番号でかければいいじゃない?」
「金かかるねっか」
「携帯電話やめたら?」
「いや、やめらんね」
「じゃあ、しょうがないよね~(がんばれ)」

そんな日にヒメから電話がかかってきました。なんだか事件に巻き込まれたらしくてパニクった顛末を聞かされました。
遠い親戚という耳が聞こえないおじいちゃんが2年ぶりに仏壇参りにやってきた。帰り際、彼の車が動かなくて、エンジンかかったと思ったら対向車線の生け垣に突っ込んだ。自動車のエンジンオイルが漏れていたらしい。近所の人とお寺さんにいろいろ助けてもらった。この事実を彼の家族に伝えたかったので電話したが連絡が取れなかった。近所に迷惑かけたので、ヒメが!お礼をして回った。
「それ、事故だって、警察呼べば簡単だったんじゃないの?」
「え、だって家に寄ったあとなんだよ?私も関わってるんだよ?」
「いやいや(母は関係ないでしょ・・・)」
なんでも自分がやりたがるヒメです。パニクったら諦めればいいのに・・・。

ただいま、この両親の名義変更の件で動いています。実家の不動産は、建物が未登記、土地の半分が親父名義で、半分が別れたヒメ名義。これを親父に統一します。一番やっかいなのは土地のことです。贈与にすると贈与税がかかるし、売却の方が手間賃がかからないということで、ヒメが親父に売却を選びました。
実は詐欺騒動のときに、ヒメの兄からお金を借りていた親父は、ヒメの兄が亡くなったことをいいことに、お金を返していません。親父と兄の間で、お金のことで悩み続けたヒメが少しでも気が晴れるように、売却額を借金の額と同じに仕組んであります。企みがうまくいくといいなあ。

親父のケアマネージャーさんの事務所は、ぱせり兄弟が3人卒業した小学校の前です。
私も46かあ・・・大人になれているのかな。